私たちは開かれたウェブの未来を支持するために世界中から集まったソフトウェアエンジニアのグループです。規制当局、立法者、政策立案者に対して複雑な技術の詳細情報を提供することで、この業界における競争を阻害する主な問題とその解決方法の理解を推進しています。
危機に瀕しているのは何?
アプリケーション開発の未来すべてが危機に瀕しています。規制や法律の変化が起こらなければ、企業と消費者の双方の負担を大幅に削減するアプリケーション公開の場が失われるおそれがあります。一度作ればどこにでも配布・導入できる、普遍的で、無料で、開かれたシステムが失われる可能性があるのです。
もし規制や法律の変化がなければ、大企業は独占的な生態系に移行し、「ゲートキーパー」と呼ばれる企業たちは重い"税金"を徴収できるようになります。これにより、ゲートキーバー達の管理化に囚われ、今後長きにわたってモバイルアプリのイノベーションが阻害されることになってしまいます。
どこから始めればいい?
開発者の特別な集まりとして、私たちは#AppleBrowserBan(Appleによるブラウザーの禁止)が開かれたウェブの未来に対する大きな脅威であると確信しました。イギリスの独占規制当局である、競争・市場庁(Competition and Markets Authority、CMA)がモバイルエコシステムに対する市場調査を立ち上げた際に、何人かのイギリスの「メンバー」が、CMAに対して報告を行うために招待されました。
私たちはこの調査の一環として、規制当局への提出書『Bringing Competition to Walled Gardens(ウォールド・ガーデンに競争をもたらす)』を作成しました。
3つの最優先事項
- #AppleBrowserBan
- Appleによるサードパーティ製ブラウザの禁止は極めて反競争的な行為です。これはSafari/WebKitチームの活動を制限することで、過去10年間に渡ってイノベーションを停滞させ、モバイル上でウェブアプリが発展することを妨げています。
- 深いシステム統合
- ウェブアプリは普通のアプリになるべきです。無料で開かれたウェブ技術で構築されたアプリには、平等な扱いと統合が必要です。閉鎖的で開発者に重い負担がかかる独自のエコシステムは、いかなる優遇も受けるべきではありません。
- ウェブアプリの平等性
- ゲートキーバーたちによって設置された人工的な障壁は、すべからく取り除かなければなりません。許可されたウェブアプリは、より多くのユースケースに対して、より優れたプライバシーとセキュリティを備えて同等の機能を提供できるべきです。
ぜひ支援してください
イギリス、EU、日本、オーストラリア、アメリカ合衆国の規制当局は、Appleのサードパーティ製ブラウザエンジンの禁止に対して捜査を開始しており、ウェブアプリがネイティブアプリと競合できるようにするための介入を検討しています。最も重要な点は、この趣旨の文言がEUの画期的な技術法であるデジタル市場法にすでに含まれていることです。
これは必然の結果ではありません。過去2年間に渡って、Open Web Advocacyが規制当局や議員に対して、モバイルアプリの複占の影響を相殺できるウェブの可能性について、広範囲に説明してきた結果です。
私たちの擁護活動のほぼ確実な結果として、AppleはWebKitとSafariの開発に携わる多数の追加スタッフを雇用しました。この追加のリソースと規制の圧力は、ウェブアプリのプッシュ通知やアプリのバッジなどの長期間延期されていた機能の追加に直接貢献しました。WebKitのスタッフ数は秘密にされていますが、これは大幅な増加だと考えられます。
競争、あるいは少なくともその脅威は、正しく機能するのです。
競争を取り戻し、ユニバーサルなウェブアプリを現実のものとするための圧力をかけ続けるために、OWAにはあなたの助けが必要です。この取り組みをサポートすれば、ウェブの将来を確実に変えることができます。ウェブの発展を阻止するためにあらゆる行動を起こす、信じられないほど潤沢な資金を持つゲートキーバーたちに挑戦するために、私たちは寄付に頼っています。
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手助けをするには?
規制当局・立法者・議員と連絡を取り、あなたが住む国の法域での支援を活発化するためには、あなたの助けが必要です。
ウェブの未来を信じるなら、あなたの助けでその未来を現実にできます。